アヴリル・ラヴィーン待望の2ndアルバム。プロデューサーにリンキン・パークなどを手掛けるドン・ギルモア、元マーヴェラス3のブッチ・ウォーカー、アワ・レディ・ピースのレイン・メイダの3人を迎え制作。

 ・ amazon : Under My Skin

大ヒットした2002年のデビュー・アルバム『Let Go』で、アヴリル・ラヴィーンはセクシーを売り物にするティーン・アイドルのブリトニーやクリスティーナたちに対し、真のオルタナティヴとして自分を売り込もうとした。アヴリルのギター・ポップの一連のヒット曲はとにかく生意気で、とにかく”複雑な”ティーンの姿勢は少々受けいれがたかった。特に、マトリックスと称する2人のソングライター――カナダ人アヴリルに対して少なくとも二十歳は超えている――が、アヴリルの曲のほとんどを提供しているから余計に複雑だった。生き残っていくチャンスは少なかったが、アヴリルは彼女の怒れるイメージを洗練させて『Under My Skin』で戻ってきた。このアルバムには見事な陰いメロディと孤独に対して心に響く歌詞(「How Does It Feel」)、壊れた関係(「Don’t Tell Me」)が満載されている。それは陳腐? もちろん。Tシャツにネクタイをつけていた彼女が好きだったファンは引く? おそらく。だが、ティーン・ポップのアイコンが本気で魂を暴露する様子を観察するほど、満足のいくことはない。

 ・ Google Play Music : Avril Lavigne : Under My Skin (2004)

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